歌謡曲が好き!

圧力より「忖度」で萎縮するマスコミ

2019/07/18

 

毎日新聞 2019年7月17日 23時18分
「吾郎ちゃんら元SMAP3人、なぜテレビに出ないの?」に公取委が判断 ジャニーズに注意
https://mainichi.jp/articles/20190717/k00/00m/040/429000c
>「(稲垣)吾郎ちゃんや(草彅)剛くん、(香取)慎吾くんは、ネットには出るのに、どうしてテレビに出ないの?」。SMAPファンでなくても、誰もがごく普通に思っていた疑問だった。
公正取引委員会は、SMAP解散後、ジャニーズ事務所から独立した元メンバーの稲垣さん、草彅さん、香取さんの3人について、民放テレビ局などに3人を出演させないよう圧力をかけていた疑いがあり、独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、ジャニーズ事務所を17日までに注意した。多くのタレントを輩出しジャニーズ事務所を大きく育てた創立者、ジャニー喜多川さんが死去して間もないが、ごく普通の疑問に「それはおかしいこと」と公取委は判断を示した。

大手の芸能事務所が移籍したタレントを出演させることに「圧力」をかけている。というのはマスコミにも芸能にも関わらない一般の人ですら思うことです。まして元SMAPの3人はネットメディア以外の活動が事実上できなくなっていたという現状があるわけです。

この件で私の知り得る事実はありませんが、地方局での出演、一部企業の宣伝などは行われており、中央、特に東京のキー局のテレビに「出演させない」方向性はある程度決められていたことではないかと思うわけです。それはジャニーズ事務所の「圧力」より、その「圧力」がかかることが想定されるという「忖度」で各メディアが萎縮したと考えられるわけです。

実際事務所の担当者とブッキングを決めるテレビ局なり制作会社には密接な繋がりがあるのでしょうから、「これを行うことで担当者は大変だろうなぁ」という忖度が働くのは一般企業でも珍しいことでは無い部分です。実際の圧力が無くても、これを行えば以降の取引に問題になるだろうなというものですね。

最初から大手芸能事務所の「売れっ子」を招致できないネットメディアにとっては最初からそんな圧力を気にする必要は無いわけですし、それは地方局なども同じでしょう。今や地方局の低予算番組にそれなりの売れてるタレントが出ることは珍しくないものの、大手芸能事務所の「Sクラス」な人をブッキングすることは無いわけで、そういう意味でも今旬で「比較的安い」人は使いやすい。

東京メディアではどうしてもそういう縛り、そして批判や「気にかけていなければならないこと」の制約が多すぎるのが問題でもありましょうし、夏の特番での「歌番組」など、現実的にジャニーズのアイドルを使わなければ尺自体埋めることができないわけですから、そういう忖度をせざるを得ない=良好な関係の構築が優先されてしまうというのもあるのでしょう。


とはいえ、芸能人の「移籍の自由」をどう担保するのかというのも難しい問題でもあります。育てるために投資し、やっと売れて回収できる状態になった時点で移籍されてしまえば、もう「育てる」という芸能事務所は現れないでしょう。そういう意味で多くのJrメンバーを抱えるジャニーズ事務所はその最たるものでもあるわけですね。

日本のプロ野球ではフリーエージェント制度で1軍登録日数に応じた権利行使を認めていますが、芸能人はその「尺度」がないわけですし、業界内でルールを作るのも難しい部分ではありそうです。そして日本ではメディアに登場する人が芸能事務所に所属していないいわゆるフリーの人が圧倒的に少ない。

これは、本来才能を売っている芸能人が結局事務所の強弱、事務所内での立場によって芸能人をつかうという形になって発揮されていないという問題でもあるわけです。本当に能力があって、本当に適任である人が世に出ないという「芸能人の立場が低い」という問題にもなるわけです。よくドラマで恐ろしく設定年齢のおかしく、あまりにも「合っていない」俳優さんが「人気俳優」として出てきて「爆死」とされるなんてのも、結局その俳優さんを使わなければならない理由がどこかにあるはずです。

これでは日本の芸能界の発展も無いし、いつまでも芸能人の地位向上に繋がらないという面もあるのですね。ジャニーズ事務所は芸能人の地位向上という面では過去に戦って勝ち取ってきた歴史があるわけですが、その組織が巨大化し、また、硬直化することで、結局芸能人の地位を下げる形になってしまったとも言えます。そして、事務所任せになる芸能人自身のプロデュース力、交渉力を上げる必要もあるわけです。


たまにインタビュー記事で「事務所がやってくれない」みたいな不満を言うものを見ます。(これとてそういうキャラ付けなのかもしれませんが)実際には仕事を取ってくるということがフリーならば「自分の仕事」なわけですプロフィール写真も、自分ができること、得意なことの売り込みも全て自分の話です。そこができると芸能人の地位がもっと上がってくるんじゃないかなとも思うのです。

これは芸能人を使うマスコミ側にも言えることで、今までは芸能事務所が売り込みに来た芸能人を「選ぶ」という立場なわけで、その結果バーター的な売れてる人と売れてない人をくっつけた番組なんかが出てくるわけです。これがフリーの芸能人を相手にすれば選ぶ作業が膨大になりますね。しかし、それを行わないからいつまでも「合わない」芸能人を使うことで番組が成立しなくなるのかなとも思ういますし、そういう忖度の無いネット番組が今やテレビ以上に金をかけて番組を作れるようになってきたら、それこそだれが地上波ドラマを見るんですか?ってことになりかねない。

この問題って、芸能人の地位向上、そして芸能人自体の意識の改革と全国的番組の地位低下、ネット番組の地位向上なんかも絡んで、最終的には日本の芸能界が変わるという方向に進む試金石なのかもなと思う部分ではあります。

これは映画からテレビにメディアが変わったときに日本の芸能事務所が戦った歴史の第二ラウンドかもしれません。今やネットメディアのドラマが話題になり、無名な俳優が世に出る時代です。日本の映画産業が持ちこたえたように日本の地上波テレビが今後持ちこたえていくのか。そして芸能事務所はどう変わっていくのか。そうも思うのです。

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